こみみ雑学集

USB2.0 HS/FS/LS規格認定について

USB-IF(USB Implementers Forum, Inc. : USBの仕様を策定した企業7社が設立した非営利団体)が認証プログラム(USB-IF Compliance Program)を提供しているので、それに適合する必要があります。認証プログラムはコンプライアンス・テストとチェックリスト審査の2つから構成されます。これに合格した製品は、USB-IFのWebサイトにあるIntegrators Listとよばれる認証製品リストに登録され、USB-IFのオフィシャルロゴを表示することができます。

テストは年に数回行われるワークショップ(USB-IF会員のみ参加可)に参加するか、規格認定試験機関(日本だと XXCAL JAPAN)にテストを代行してもらう方法があります。 認定プログラムは

にあります。

USBロゴが使用できるようになるまで

  1. USB-IFからVendor IDを取得する
  2. コンプライアンス・テストとチェックリスト審査の両方に合格する
  3. 製品がIntegrators Listに掲載され、USBロゴが使用可能になる

Vendor ID

認証プログラムを受けるにはVendor IDが必要です。Vendor IDは

  1. USB-IFにメンバーシップとして入会する($4,000)
  2. USB-IFのロゴライセンス契約に署名する($2,000)
  3. Vendor ID発行料金を支払う($2,000)

の3つの方法がある。

チェックリスト

その他

LS(Low Speed)1.5Mbps
FS(Full Speed)12Mbps
HS(High Speed)480Mbps

Design Wave2004_1に詳細情報あり?かも。

High Speed専用コンプライアンス試験

  1. 波形品質テスト
    • 信号の品質をあいパターンを中心に評価する。
      • Overall Result (総合評価)
      • Signal Eye (アイパターン評価)
      • EOP width (EOP幅評価)
      • Receivers (5段ハブでの動作確認)
      • Measured signaling rate (クロックレート評価)
  2. CHIRPテスト
    • Hi-SpeedのUSBデバイスは最初はFull Speedで接続され、その後High-Speedに切り替わるので、この切り替わりのタイミングやJKモードの状態、JKモードの振幅を測定評価する。
      • Full Speed モードまたはリセット状態のデバイスのCHIRPハンドシェーク送信まで時間が2.5μs 以上、3ms以下であること。
      • CHIRP Kの状態が1ms以上、7ms以下であること。
      • ハブの評価の場合、CHIRP K状態になってから2.5μs以内にデバイスのCHIRP状態を確認すること(TFILT)。
      • 正しいCHIRP KJKJKJを検出できること。
      • CHIRP KJKJKJ 検出後、500μs以内に1.5Kプルアップ抵抗を切り離し、HSターミネーションを状態を確立すること。
  3. パケットパラメーターテスト
    • SYNCフィールドの長さ、EOPの幅、パケット間の間隔などを測定する。
      • 32 ビットのSync Field で始まっていること
      • 8 ビットの EO(NRZ の 01111111)
      • ホストとデバイスのパケット間のギャップが8ビット以上、192ビット以下である こと
      • レシーバーがビットスタフエラーをEOP と認識できること
  4. Suspend / Resume / Resetテスト
    • ハイスピードの状態変化のタイミングテスト。
      • 規定Suspend時間 3ms <-> 3.125ms
      • 規定Resume時間 <3.000ms
      • 規定Reset時間 3.1ms <-> 6ms
  5. TDRテスト
  • 差動インピーダンスマッチングを評価
    • ハイスピードトランシーバーの差動出力インピーダンス測定:規定値 90Ω±10%
    • ハイスピードトランシーバーの差動終端インピーダンス測定:規定値80Ω~100Ω
    • ハイスピードトランシーバーのスルーインピーダンス測定:規定値70Ω~110Ω 
  1. レシーバーセンシティビティー&スケルチテスト
    • 被測定USB機器が規定の査証感度電圧の150mV以上で正確に反応し且つ100mV以下では反応しないか、DUTのセンシティビティーを測定する。
      • 150mV以上の差動振幅の信号を受けたとき、スケルチ状態にならない事の測定(パケットを受け取った状態)。ただし、±50mV の Waiver(許容範囲)あり。
      • 100mV以下の差動振幅の信号を受けたとき、スケルチ反応を起こす事の測定(パケットを受け取っていない状態)。ただし、±50mV の Waiver(許容範囲)あり。
      • “送信エンベロープディテクター”の速度が、HSレシーバーがデータの送信を発見、DLLロックの確立、SYNCフィールドの最後を12ビット時間内に確認できるのに十分高速である事の測定
  2. J / K /NAK_0 Voltageテスト
    • D+/D‐に流れる信号の電圧を細かく測定する。
      • Full Speed モードまたはリセット状態のデバイスのChIRPハンドシェーク送信まで時間が2.5μs 以上、3ms以下であること。
      • 45Ω抵抗でグラウンドされているいて且つD+ 又は D-が High の状態のときの出力電圧を測定(規定値:400mV±10%)
      • 45Ω抵抗でグラウンドされているいて且つD+ 又は D-が Lowの状態のときの出力電圧を測定(規定値:0V±10mV)

参考


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Last-modified: 2006-10-01 (日) 22:24:07 (6406d)